その代表例として注目されているのが、「ダークパーソナリティ」と呼ばれる性格タイプでここには「サイコパシー(反社会的・衝動的な性格傾向)」や「ナルシシズム自己愛的傾向)」など人間の暗い側面が含まれています
最近の研究では、これらの「ダークな」性格傾向を持つ人は、政治活動を通じて、自分の力や存在感をアピールする傾向が強いことが指摘されています。
ただ、これまで行われてきた多くの研究は、実際に街頭や会議など「現実の場」で行われる政治活動を調べたものばかりでした。
また、研究が行われた国や地域も限られていました。
そのため、「ダークパーソナリティ」の人が、実際にオンラインの環境でも同じように行動するのかどうかは、よく分かっていませんでした。
しかし、今の時代は、スマートフォンやSNS(ソーシャルメディア)が普及したことで、誰でも気軽にネット上で政治的な意見を発信できるようになっています。
特にTwitterやFacebook、InstagramといったSNSは、いつでもどこでも簡単に情報を発信できるため、多くの人が気軽に政治的な話題に参加しています。
ネット上の議論では、怒りや感情的な意見ほど注目を集め、拡散されやすいことが知られています。
また、衝動的な行動や注目を求める性格(サイコパシーやナルシシズム)を持つ人にとって、SNSは簡単に注目を集められる絶好の場所になっているのではないかと考えられます。
さらに、最近注目されているのが、「FoMO」(フォーモ)という心理です。
FoMOとは「Fear of Missing Out」の略で、日本語では「取り残され不安」と言われています。
これは「周りの人が面白いことをしているのに、自分だけ仲間外れになったら嫌だな」という気持ちのことです。
例えば、友達が面白い動画や話題を共有しているときに、自分だけ知らないと不安になってしまう気持ちのことです。