他責の思考を持つ社員がいると、組織に以下のような悪影響を及ぼします。
組織の信頼関係が崩れる
チームワークを低下させる
成長機会を失う
真面目に働く人の不公平感が高まる
責任の所在が曖昧になる
順に解説します。
組織の信頼関係が崩れる他責の姿勢が許容されると、問題発生時の責任転嫁と相互不信をまねきます。
「引き継がれていない」「〇〇さんのスキル不足だ」といった非難が飛び交い、メンバーは責任を負わされることを恐れて互いに関与を避けるようになります。
これによりコミュニケーションが失われ、信頼関係の構築が難しくなります。
チームワークを低下させる人は相手の行動に影響を受けやすく、他責の思考は周囲に広がりやすい性質があります。
一度理不尽に非難されると、その人も他者を非難するようになり、協力体制が崩壊する場合もあるでしょう。
各自が他者のサポートを避けるようになり、チームワークが乱れ、業務効率も低下します。
成長機会を失う他責の姿勢は、失敗の原因を外部に求めるため、自身の行動や能力の不足といった「事実」と向き合うことを妨げます。
そうしたマインドでは学習や新しい取り組みへの意欲を持てないため、成長の機会を失います。
周囲からも「これ以上言っても無駄だ」とみなされ、成長に必要な注意や指導を受けられなくなる場合もあるでしょう。
真面目に働く人の不公平感が高まる他責の思考を持つ人は、仕事に対する当事者意識が不足しています。
行動量や保有スキルの不足といった問題を自分以外の人や状況のせいにするため、自ら解決しようとはしません。
他責の姿勢が許容される環境は、結果責任を果たそうと真摯に取り組む社員にとって著しい不公平感を生み出します。
「頑張るだけ損だ」と感じるようになり、真面目に働く社員の意欲が削がれ、本来発揮されるべき能力や積極性が失われます。
責任の所在が曖昧になる組織がリスクを回避して成長するためには、過去の失敗から原因を特定し、改善策を講じなければなりません。