ヨーロッパではコイは重要な食用種であり、ドイツゴイ(カガミゴイ、Mirror carp)などのように、食用の改良品種も生み出されてきました。我が国においてもコイの食文化は琵琶湖周辺はもちろん、茨城県や長野県などにおいてよく知られています。
コイは大型になり、その力強さから様々な伝説や神話を生んできました。「こいのぼり」は一説には滝をのぼるコイの力強さにあやかったものとも言われています。

観賞魚としてのニシキゴイは日本でうまれた品種とされますが、そのニシキゴイももともとは中国にルーツがあるとされています。
中国浙江省の”Oujiang color common carp”(オウジャンカラーカープ)というものは長い歴史をもち、日本のニシキゴイと同様に様々な色や模様の品種が生み出されていますが、実は日本のニシキゴイの多くはこのオウジャンカラーカープと同じミトコンドリアDNAをもつといいます。
「コイ放流」の問題点
コイについては漁業権が設定されているところが多く、するとコイを増やすために増殖の義務が生じます。そのため、日本各地でコイの放流が行われているのです。
しかしながら、コイの放流については、さまざまな問題があるのが事実です。

1. コイによる深刻な食害
「コイはおとなしい魚で、浮遊するタイプのコイのエサやら、パンやら食べている」「ブラックバス類のように在来生物に危害を加えるわけではない」と思われがちですが、これは大間違いといえます。
実際にはコイは雑食性であり、水草、貝類や甲殻類などの底生動物、小魚まで色々な生物を捕食しています。これらの生きものたちがいなくなってしまうと、生態系のバランスを崩す危険性があります。

先述した飼育型のコイは特に腸が長く、藻・植物食性が強いとされています。この飼育型が放流された池では水質が悪化し、水草が繁茂しなくなると言われています。