魚を釣る事が目的であるアングラーにとって、「魚をバラす」事ほど辛い事はない。苦労して針に掛けた魚が目の前で逃げていく様は、可能であれば見たくないし、経験したくない事だろう。今回は、アングラーが魚をバラしてしまう理由と対策についてみていきたい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・荻野祐樹)
バラシの語源とは?
まずはバラシの語源について色々と調べてみたのだが、実はハッキリとした事は判っていない。魚が逃げていく様子を「(魚と釣り人が)バラバラになってしまう」という風に見立てて使用された……という説が濃厚なのだが、今はどちらかというと釣り界隈におけるスラング的な意味合いが強いように感じる。
言い回しは複数あるが、最もよく使われるのは「バレた」「バラシた」という表現だろう。可能であるなら、アングラーとしては一生使いたくない言葉なのだが、そうもいかないのがこの「釣り」という遊びの難しさであり、興が深い部分だろうと著者は感じている。

バラシの理由
では、バラシの具体的な理由について考えていく。実際には下記に挙げることが複合的におこりバラしてしまう事が多いので、考えられる全てを疑ってみたい。
1. 針にまつわる理由
釣り針は対象魚や釣り方に合わせ、実に多様な形状・色・種類が存在する。
そのため、時に針サイズや形状が合っていないという事が起こりえる。また、針先が鈍っていてきちんと貫通していなかった、掛かる場所が悪かった・・・という事案は実に多い。きちんと仕留める為には、使用する針の種類や針先の鈍り具合に意識を割きたい所だ。
2. ラインにまつわる理由
これはなんといってもラインブレイクだろう。対象魚のサイズと太さ(号数)が釣り合っていなかった、使い古したラインだった、という「釣る前から切れる可能性があった」ケースと、根ズレで傷が入っていた、直前に釣り上げた魚の歯による傷が入っていた、というように、「釣り中に対応すべき事柄」も存在する。