案の定、Luup社の電動キックボードは市街地を走行していても、借りたり返却するポートと呼ばれる場所でも迷惑を振りまいた。こうした事情について、知り合いの証言と私の体験を以下の記事にまとめた。
ここで改めて説明するまでもなく、Luup社の電動キックボードは相変わらず無茶苦茶な運転で街を走り回っている。「LUUPに乗ってそう」という揶揄がミームになったのも、歩行者や他の乗り物への影響を考えることのない、だらしなく無責任な運転者があまりに多いからだ。
ここまで無法な乗り物になった理由ははっきりしている。
無免許で公道が走行でき、それにもかかわらずサービス開始時に警察が取り締まりを行わなかったからだ。
電動キックボードは、甘利明を会長とする自民党のMaaS推進議員連盟が主導して制定された車両区分「特定小型原動機付自転車」に該当する。不安定かつ車輪の直径が小さく凹凸に弱い乗り物が、時速20kmで走行可能にもかかわらず、こうして無免許しかもヘルメットを使わず公道を走行できてしまうようになった。Luup社の営業を有利にするための、ロビー活動の成果である。
無免許のユーザーは、運転免許を取得する際に学ばざるを得ない交通法規を知らなくて当然で、しかも免許を必要とする乗り物を運転して公道を走行した経験がない。このため公道や歩道を走行する際の法規だけでなく、マナーやテクニックが身についていなくて当然だ。
しかも、免許停止や取り消しの重大性を知らず、免許保持者なら注意深くなるはずの行為に無頓着になっている。