今回のPTI伝導の発見も、こうした理論と実験をうまく組み合わせることで、はじめて明らかにされたのです。

1724年に地球へ落ちた隕石の中にあった、300年間気づかれなかった“熱の謎”は、現代の科学によってついに解き明かされました。

PTI伝導という新しい考え方は、エネルギーをうまく使うための素材開発から、惑星の進化を理解する研究まで、いろいろな分野に新しい道をひらく発見といえるでしょう。

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参考文献

AI cracks a meteorite’s secret: A material that defies heat
https://www.sciencedaily.com/releases/2025/08/250803233115.htm

元論文

Temperature-invariant crystal–glass heat conduction: From meteorites to refractories
https://doi.org/10.1073/pnas.2422763122

ライター

川勝康弘: ナゾロジー副編集長。 大学で研究生活を送ること10年と少し。 小説家としての活動履歴あり。 専門は生物学ですが、量子力学・社会学・医学・薬学なども担当します。 日々の記事作成は可能な限り、一次資料たる論文を元にするよう心がけています。 夢は最新科学をまとめて小学生用に本にすること。

編集者

ナゾロジー 編集部