また得られた観測データをまとめて視覚化すると、上の図のような映像が得られました。

図では赤い部分が原子が粒子として観測された部分で、白い部分が波のように動作する部分となります。

これまで様々な方法でシュレーディンガー方程式が示す粒子と波の二重性を証明する試みが行われてきましたが、これほどまで視覚的に鮮明な画像がえられたのははじめてとなります。

また新たな研究は、物質の量子的な挙動を理解し、さらに操作する技術において、重要な第一歩となりました。

このような鮮明な画像として量子世界を視覚的に認識することができれば、より高度な量子技術の研究と開発が加速するでしょう。

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元論文

In-situ Imaging of a Single-Atom Wave Packet in Continuous Space
https://doi.org/10.1103/PhysRevLett.134.083403

ライター

川勝康弘: ナゾロジー副編集長。 大学で研究生活を送ること10年と少し。 小説家としての活動履歴あり。 専門は生物学ですが、量子力学・社会学・医学・薬学なども担当します。 日々の記事作成は可能な限り、一次資料たる論文を元にするよう心がけています。 夢は最新科学をまとめて小学生用に本にすること。

編集者

ナゾロジー 編集部