セキュリティへの対応不足が成長を阻害する!?

Lenovoのスタートアップ支援が産業の創出をサポートする——創業と成長を支える伴走力とはの画像3
(画像=『Business Journal』より引用)

** ——ハードウェアのレンタルやリースを行う事業は多くあると思いますが、そういった事業とLenovo for start-upsが異なる部分を教えてください。 **

 違いは、大きく2つあると思っています。

 1つ目が、サポートを含めたサブスクリプションサービスである、という点です。  サブスクリプションは、仕組みとして金融サービスに近いため、本来は収益に不安が大きく、与信が低いスタートアップ企業は本来利用しづらいサービスなのです。そういったサービスが使えない以上、大きな出費を背負ってパソコンを購入するという選択を取るしかなくなり、キャッシュフローに追われてしまうという悪循環になりかねません。

** ——レンタルなどの場合、キャッシュフローの課題は解決されないのでしょうか? **

 レンタルは長期的に利用する仕組みになっておらず、1週間や1カ月単位での貸し出しが多いため、結果的に高額になってしまいます。購入のほうがコストパフォーマンスがよい、という場合が多いのです。

 また、レンタルや購入では、十分なサポートが受けられないケースもあります。  Lenovoでは、Lenovo for start-upsを単なるデバイスを貸し出すというハードウェアのサブスクリプションではなく、サポートも含めて「機能としてのデバイス」をサブスクリプションとして提供している、と考えています。  故障した場合の保守やデバイス紛失時のログ追跡など、サポートも含めて長期的に使っていただくことを想定しているため、価格を抑えることができているのです。

** ——2つ目のポイントはなんでしょうか? **

 2つ目は、セットアップの段階で、「法人としてのベーシックレベル」をクリアしたセキュリティ設定をサービスのなかで提供させていただくという点です。  これは、「事業を行うにおいて知っておくべきこと」をあまり知らない、という先の話に似た部分ですが、「最低限、セキュリティに抜け漏れがない状態」を自信を持って示すことができる企業は多くありません。Lenovo for start-upsでは、そういった企業におけるセキュリティの弱みを、最初の段階でカバーします。  もちろん、セキュリティはデバイス対応のみで完結するものではなく、“絶対的な安全”は存在しませんが、まずはデバイスなどのハードウェア面におけるセキュリティに不安がない状態を提供している、ということですね。

 セキュリティ設定がしっかりなされていないことで生じるリスクは、日常における情報漏えいなどだけではありません。企業の成長期において、共同研究開発などの取引やIPOの可能性が発生した場合、セキュリティ設定を含むコーポレートITに大きくテコ入れが必要になってしまいます。場合によっては、大きな機会損失にもなりかねません。