時刻はまもなく11時。私もその後に釣果が伸びず焦りが出てきたが、私のいる片舷側は少なくとも3人が坊主という状態。隣のお爺さんもあまりの辛さからか、開始直後の多弁さはどこへやら、まるで別人かのように無口になってしまっている。

ラストに時合い到来

このまま終わるのか……と思いながら根気強く棚を探っていると久しぶりのヒット。周囲に棚を共有するとこれを皮切りに魚の活性が急上昇!棚が合えば即ヒットの状態となり船内にも活気が戻ってきた。

今まではオキアミをつけた空針にしかヒットがなかったが活性が上がったためかスキンの針にも続々ヒット。あっという間に6匹追加しタイムアップ。ふと隣を見るとお爺さんもニッコリしていた。

ちなみにトップはミヨシ側の人で20匹程度釣り上げたようだ。私は8匹での納竿となったが、いずれも体高もある型のいいイサキばかり。そんなイサキが8匹もあれば、数日はイサキ三昧となるのはいうまでもない。

大山沖イサキ釣りで良型イサキ8匹をキャッチ【愛知・おざき丸】美味な白子に舌鼓当日の釣果(提供:TSURINEWSライター・永井航)

船長にコツを聞く

帰港後、船長にイサキ釣りについて伺ったのでイサキ初心者の皆さんにも共有したい。

まず気になるのは釣果を左右する釣り座だろう。コマセ釣りのイサキは当然、潮下が有利となるがミヨシとトモのどちらが潮下になるかは釣り場に着くまでわからないとのこと。

当日も全体的に数を揃えたのはミヨシ側に対してトモ側はかなり苦戦をしていた印象だ。当たれば好釣果になる可能性が一方、外れれば活性次第では坊主もあり得るようだ。

ちなみに胴の間は大釣りはなかなかないが、大外れもなかなかなく、安定してほどほどに釣れるそうだ。博打か、安定を取るかはその時々によって変えるのもありだろう。

コマセを途切れずに撒く

あとはしっかり棚を探り、釣れない時間でも諦めず餌を撒くことが肝要のようだ。やはり、コマセ釣りはコマセを切らすと魚が遠退いてしまう。諦めてしまうと負のスパイラルに陥るため根気も大切な釣りだ。