マスメディアではないが、石破の個人ブログにも信仰にまつわる引用、用語が散見され、クリスチャンの信徒がコメントを残している。こうした中、ストレートに「福音」をタイトルに用いているのが以下の投稿だ。なおこの投稿は、イスラエルのガザ攻撃とアメリカの外交姿勢を、アメリカ全人口の3割を占める福音派とからめて語る内容となっている。ちなみに石破はプロテスタント、カルヴァン派の長老派信徒だ。
石破茂は何を語ったのか
クリスチャン政治家としての抱負を読み取る気をつけなければならないのは、石破茂がキリスト教メディアや祈祷会でどこまで本心を語っているか分からない点だ。クリスチャンからの期待が大きい彼は、教会関係者や信徒に耳障りの良い言葉を語っているかもしれない。
また政治性の強いキリスト教メディアや信徒から、石破は日和っていると見られているのも事実だ。これが原発再稼働反対や国連女性委への拠出金停止や神社参拝への抗議記事、ブログでの信徒からのコメントに表れている。
これらを総合すると、公開されている石破の発言は、それなりに当人の本心に近いと考えてよいのではないか。いずれにしても、こうした事情があるのを頭に入れたうえで、石破の言動について考える必要がある。
では、2018年の総裁選前に行われたクリスチャンプレスのインタビューから、石破の発言を抜き出して内容を検討しようと思う。
このインタビューは議員として(総裁選を前にして)「神様の前に自分の至らなさ、誤っているところをお詫び申し上げる」とした上で、「過ちを正してください」「ご用のために用いてください」と語っている象徴的な内容だ。
このインタビューから石破の発言のみ抽出して形態素解析(言語を意味のある最小の単位に分解して品詞や文法的な情報を分析する自然言語処理)を行なった。ただし、発言の量(文章に書き起こされた量)が少ないため、後述する2つの手法を併用した。
語られた内容の傾向