でも、枠内だけでなんとかしようと思うから、思うように収入は上がらない。収入が増えないと家族は不仲になる。それでも王道を行きたい。自分はセミナーなんかしない。出版なんかもってのほか。街の法律家として、お金はなくても地道に生きていくんだ…。
ちょっと待ってくださいと言いたい。「最初の目的はなんだったんですか?」と。
もともとの目的は、「行政書士でいること」なのか、それとも「成功すること」なのでしょうか。間違いなく目的は「成功すること」だったはずです。家族を不幸にして、望むような収入が得られないことが本来の目的だったのでしょうか?言われてみると当たり前なのですが、多くの人が2つめの目標忘却パターンに陥っています。
私自身も行政書士でいることが目的ではありません。行政書士を使って、自分の目標を達成することが目的なのです。自分の目標のために行政書士の資格を使い、過去のキャリアを使い、ビジネスを展開しています。スキル資格は活用するものであり、とらわれるものではないはずですから、忘れないようにしておきたいものですね。
■
横須賀 輝尚 パワーコンテンツジャパン株式会社 代表取締役/特定行政書士 士業専門の経営コンサルタント。2007年に日本では初めてとなる士業向けに経営スクール「経営天才塾(現LEGALBACKS)」を創設し、のべ全国3,000名以上の士業から相談を受け、相談件数は優に2万件を超える。主な著作に『会社を救うプロ士業 会社を潰すダメ士業』(さくら舎)、『資格起業BIBLE』(技術評論社)などがあり、25冊20万部超の著者。2023年から士業のための生成AI・ChatGPT活用研究を開始。最新刊『「ムダ仕事」も「悩む時間」もゼロにする GPTsライフハック』を2024年11月に技術評論社より刊行。週刊ダイヤモンド、毎日新聞などメディア掲載も多数。 X(旧Twitter) : @yokosuka_ai