この体制は、価格統制、認可制度、経済活動の種類によって異なる為替レート、資本規制、優遇貸付金利、組合への強制加入(および支援)などの介入によって、特定のセクターを保護・促進するための規則の急増を生みました。
ペロン党が確立したこの体制は、自由な取引、競争、生産性を阻害しましたが、アルゼンチン社会に深く定着しました。そして、規制によって与えられた特権は、政治的に撤廃することは困難だったのです。
法学者ホルヘ・ブスタマンテは、「アルゼンチンでは規制が、財政政策以上に富の再分配に大きな役割を果たしている」と指摘しています。
彼はさらに、「規制による希少資源の浪費は、赤字だと知られている国家の経済活動(財政政策)よりも深刻である」と述べています。
特に労働組合は強大な政治力を獲得していました。
ブスタマンテによれば、「その政党(ペロン党)が政権にあるとき、組合は国家の機関に変わり、野党であるときには国家が組合の人質となる」というのがアルゼンチンの制度だそうです。
私たちは、2024年6月にブエノスアイレスでケイトー研究所のカンファレンスを開催しました。
そこで、アルゼンチンの規制緩和・国家改造相のフェデリコ・ストゥルツェネッガーは、ミレイ大統領と他の古典的自由主義者の指導者とともに、同様の指摘をしました。
「ペロン党は現状維持の管理者であり、既得権益の管理者であり、アルゼンチンの保守政党である」とストゥルツェネッガーは述べました。

-ハビエル・ミレイ大統領インスタグラムより (1)
ペロン主義者はこの体制を維持したいかもしれませんが、ミレイの削減は正しいことです。ヒューマン・フリーダム・インデックスによると、ミレイ大統領が引き継いだアルゼンチンは、世界で最も規制の厳しい国の一つでした。規制負担のランキングでは165カ国中、146位だったのです。
ミレイによる1年目の削減
政権を握って以来、ミレイはアルゼンチン官僚機構を大幅に削減してきました。