自社に合うサービスの選定ポイント

請求書受領サービスは数多く存在し、それぞれに特徴があります。課題解決や導入効果の最大化には、以下の4つのポイントを基準に比較・検討することが重要です。

ポイント1:業務範囲に合わせたサービスタイプ

まず最初に、自社がどこまでの業務をアウトソースしたいかに合わせて、サービスの基本タイプを選ぶ必要があります。サービスは大きく「受取・スキャン代行型」と「AI-OCR・データ化支援型」の2つに分類され、それぞれ特徴や適用企業が異なります。

タイプ 特徴 適用企業
** 受取・スキャン代行型 ** 紙の請求書受け取りから保管まで、一連の業務をすべて代行する 紙で届く請求書の割合が多い企業
** AI-OCR・データ化支援型 ** 請求書の受け取りは自社で行い、AI-OCRによるデータ化作業を中心に効率化する コストと業務効率化のバランスを重視する企業

ポイント2:データ化の精度と速度

請求書のデータ化はサービスの核となる機能であり、その精度と速度が業務効率に直結します。手作業での修正が増えては、システム導入の意味が薄れてしまいます。AI-OCRの性能だけでなく、オペレーターによる目視確認の有無なども含めて、データ化の品質を見極めましょう。

チェックポイント

  • AI-OCRの読み取りエラーが発生した際の、修正フローや体制が明確になっているか
  • 請求書の受取からデータ化完了までの時間が長く、取引先への支払いが遅延するリスクがないか

ポイント3:既存システムとの連携性

データ化された請求書情報を、現在利用している会計システムにスムーズに連携できるかは、業務効率化の要です。連携機能がなければ、結局手作業での二重入力が発生し、期待した効果が得られません。自社が利用しているシステムに対応しているか、事前に必ず確認しましょう。

チェックポイント

  • 現在利用している会計ソフトやERPと連携し、仕訳データを自動で反映できるか
  • API連携ができない場合、CSVファイルのフォーマットを柔軟に編集・出力できるか
  • よりリアルタイムな自動連携を行いたい場合に、API連携にも対応しているか

ポイント4:総コストで見る料金体系

料金を比較する際は、月額基本料金だけでなく、総コストで判断することが失敗しないためのポイントです。自社の請求書枚数を基にシミュレーションを行い、隠れたコストがないかを見極める必要があります。

サービス名 料金体系
Bill One 初期費用+年額料金
TOKIUMインボイス 初期費用+月額基本料+従量課金
バクラク請求書受取 要お問い合わせ
マネーフォワード クラウド債務支払 月額料金
SAP Concur Invoice 要お問い合わせ
楽楽請求 初期費用+月額料金
invox受取請求書 月額基本料+従量課金
freee支出管理 月額基本料金+従量課金
RICOH受領請求書サービス 初期費用+月額料金
奉行Edge 受領請求書DXクラウド 年額料金
BtoBプラットフォーム請求書 初期費用+月額料金

チェックポイント

  • 月額基本料金の他に、請求書の枚数に応じた従量課金やオプション料金が発生するか
  • 自社の平均的な請求書枚数を基に、年間での総コストを複数社で比較できているか