上述したような状況を考えれば、情報を見て多くの釣り人が押し寄せれば問題が起きるのは目に見えている。「そこまでする必要があるか?」と思っていたが、移住して数ヶ月でこの言葉には納得している。

なお、釣り場公開の是非については語ると長くなるので割愛するが、あくまでライターとして中立の立場でいたいと思っている。しかし本心を言えば、前回の移住記事で紹介したショアからのブリについて、リアルタイムで釣行記を書き、多くの人に釣って楽しんでもらいたかった。

だが、上述したような状況を考えれば、もし私の記事を見て多くの釣り人が訪れたことで問題が起き、釣り禁止になったら……。身近な釣り場を失うだけでなく、「場所を公開した人」として責任を問われる可能性もある。そう考えると、公開には踏み切れなかった。

超一級釣りフィールドに移住して気づいた【釣り場で当たり前になってしまっている非常識】持ち帰ったブリ(提供:TSURINEWSライター・稲垣順也)

釣り人の行動と釣り場の未来

移住して地元になって感じたこととして、この情報社会の時代でも表に出ない情報は少なからずあり、信じがたい釣果の話を聞いたり、実際に目にすることもある。もちろんそれらの情報は出せないが、釣り人全員がマナーを守り、広い心でゆとりを持って釣りを楽しめるようになれば、いつかそんな釣行記を書いて紹介したいと思っている。

あなたの行動が釣り場の未来を変えていく。釣り人のマナー向上活動、みんなで進めていければと思う。

<稲垣順也/TSURINEWSライター>