和歌山県など外洋に面した漁港では、過去の事故を受けて危険な場所には柵が設置されている。立入禁止と書かれていない場所もあるが、常識的に考えれば入ってはいけないと判断できるはずだ。
ある漁港を訪れた際、数人のグループが柵の中に入り釣りをしていた。地元の人に聞くと、注意をしたにもかかわらず無視して侵入していったとのことだった。車は私の地元と同じナンバー。同郷として恥ずかしい限りだった。
この漁港に限らず、和歌山県では釣り人を思って本当に危険な場所にのみ柵を設置し、それ以外の場所は釣り人に解放されているケースが多い。にもかかわらず立入禁止区域に入り、釣りをして事故が起きれば、漁港を管理する人たちは何を思うか。入口を封鎖し、全面立入禁止にされても文句は言えないだろう。

ゴミの問題
毎週末になると、釣り場のあちこちにゴミが落ちている。値札を見ると、たいてい都市部にある釣具店のものだ。ゴミを捨てる人は論外だが、ある風の強い日、ファミリーで釣りをしていた方が風で袋を飛ばされたのを見て見ぬふりしていた。
私が回収して「飛んできましたよ」と渡すと「すいません」と持ち帰ってくれたが、人間誰しも“めんどくさい”と思うことはある。だが、飛ばされたゴミは可能な限り回収すべきだ。
それら釣り人が出したゴミを片付けているのは、釣り場を守りたい地元の釣り人たちである。都市部から来る釣り人を嫌う人が多いのは、このためではないかと実感している。
また、釣り場の空き地でキャンプやバーベキューをするのも考えものだ。法律で禁止されていなくとも、夜間の騒音や焚き火のゴミ放置など、地元の人にとっては迷惑行為となる。キャンプは近隣のキャンプ場を利用してほしい。ちなみに田舎では夜9時を過ぎれば「深夜」である。釣り場での騒音にも気をつけてほしい。
