「トランスジェンダー」というものが何なのかは例えば以下で整理しています。

「つまようじを使いながらパソコンを打っていたこと」の揶揄が問題

トランスジェンダー市議に「おっさん」発言 名古屋地裁が賠償命じる [愛知県]:朝日新聞 石垣明真2025年6月25日 13時20分(2025年6月25日 16時14分更新)

判決によると、2024年1月にあった市議らが参加する懇親会で、村上市議は、小嶋さんが以前、つまようじを使いながらパソコンを打っていたことを話題にし、「おっさん」などと発言した。当時、2人が所属していた会派の中にも、そう思っている市議がいるとの発言もあったという。

判決は、発言について、小嶋さんが中高年男性のようだと指摘するだけでなく、トランスジェンダー当事者を揶揄(やゆ)するものだと判断。そうした発言を繰り返し、複数人が聞いたことで小嶋さんが多大な不快感を抱いたと認定。

同僚市議が「おっさん」と評したことの理由は、「つまようじを使いながらパソコンを打っていたこと」と認定されています。

これだけ聞くと、「それは正当な他者評価だろう」としか思えません。女性同士でも相手の言動・仕草を見て「それおっさんじゃん!」などと言うことはあるように、そういう言動・状況があったなら、それ自体は当たり前の評価でしょう。

しかし、名古屋地裁も、単なる「中高年男性のようだ」という他者評価とは区別されるべき揶揄である、と検討していた様子が記事からは分かります。

詳細は判決文を見ないとわかりませんが、名誉毀損や侮辱に関する報道は、正当な判断を導く細かい事実関係や評価の過程が省略されている事が多い、という恒常的な状態があるので、要注意です。

「おっさんじゃないか」といった発言は、つまようじを使いながらパソコンを打っていたその場で言ったのではなく、他の議員らが集まっている懇談会という別の機会に、繰り返し発言されたようです。