慌てて私も乗船手続きを済ませて船内に入る。その後5人ほどが乗船し、船内はほぼ満員の大盛況となり、始発便は海神様への祈りを捧げたおかみさんに見送られ、定刻どおり出船した。
工事で大きく変わった新波止
新波止の船着き場は1番から5番まであったが、嵩上げ工事で1番から3番までに制限され、これまで釣果がよくあがっていた4番、5番には渡れない。次善策として2番の船着き場で降りて、3番寄りに釣り座を構えようと考えた。ところが2番の船着き場で降りた瞬間に、波止の形状の変化の大きさに驚かされた。内向き(陸向き)がまるで旧波止のように、嵩上げされた部分により後ろ壁がそびえ立つ形状になっていたのだ。

これは遠投が必要な平鯵狙いのキャスティングが難しくなったなと思い、3番方向に移動して、若干後ろ壁部分が遠く足場の広い場所を見つけてそこに釣り座を構えた。3番の船着き場以西の灯台の区域には、立ち入り禁止の看板とファンスが設けられていて入れない。

この記事が掲載された以降では、工事の進捗によって釣り座が構えられない区域も変わって来る可能性があるので、新波止への釣行を考えている方は、水軒渡船のホームページを必ず見て直近の工事の状況を確認するようお勧めする。
平鯵狙い遠投カゴ釣りは不発
前半は遠投カゴ釣りで平鯵を狙う。過去の釣行で平鯵を釣った経験から、私はオリジナルの誘導パイプテンビンのタックルで臨んだが、当日は悪いことに向い風が吹いていて遠投が難しかった。しかも平鯵のポイントは通常よりもさらに遠目の沖だったようで、向い風にも負けず熟練の技で超遠投ができる一握りの常連だけに挑戦権があった。

夜明け後に3番の船着き場付近で超遠投を駆使した常連2人が平鯵の釣果を次々と積み重ねていく様を見て、これは自分には無理だと、偶然釣れたイソベラ1匹の寂しい釣果を得ただけで釣果6時過ぎに平鯵釣りから撤退し、チヌ狙いの落とし込み釣りに切り替えることにした。
