桂川案では東海道新幹線との乗り換えができないが、現実的にはこの案が採用されると見られる。一方で、当面は米原での乗り換えとし、将来的に亀岡に新京都駅を設けて市内には乗り入れないという案もある。リニア開通後に東海道新幹線と接続するというのがB案である。
また、四方源太郎府議の案はC案と見られる。これは小浜→舞鶴→福知山→篠山→新大阪という経路であり、北陸の利用者からすると大回りになる点が問題である。
私は、現行案を変更するのであれば、まず福井県の同意を得るべきと考える。そのうえで革命的な案としてE案を提示する。
私は、従来の新幹線方式ではなく、山形新幹線のようにスピードをある程度犠牲にしても駅を多く設け、在来線的な利便性を併用する方式こそが地方に利益をもたらすと主張してきた。私のE案では、敦賀→三方→小浜南方→朽木→途中→大津京→六地蔵→城陽→松井→新大阪という経路であり、さらに米原から近江鉄道ルートで貴生川→城陽→松井という別案も併記している。
E案では京都市内をほとんど通らないが、大津京(京阪京津線の延伸で東西線直通可)、六地蔵、城陽、松井といった多様なターミナルに分散して京都にアクセス可能となる。
さらに小浜から舞鶴方面へ準新幹線の支線を延ばし、新山陰本線へ昇格させるという構想も視野に入れている。
京都・滋賀空港
京都は世界的な観光都市であるにもかかわらず、空港を持たない。過去に空港構想がなかったわけではない。私の記憶する限りでは、いくつかの案が存在していた。
例えば、ボローニャの都市設計を参考にする声があり、同地では都心から少し離れた場所に高速道路や国際空港が整備されている。これに倣い、京都では鳥羽地区や巨椋池干拓地、木津町周辺が候補に挙がっていた。
また、滋賀県では守山市・木之浜、彦根市長の井伊直愛氏が主張した大中之湖などもあった。その後、湖東地域に琵琶湖空港案が浮上したが、環境問題と京都からの距離の問題で頓挫した。