代表の岡本佳大氏が新スタジアムの構想を初めて口にしたのは、1月14日に行われた2025シーズン新体制発表会見の席上でのこと。「計画といいますか、まだ目標段階ではございますけども、2026年度中には着工し、J3初年度2027年シーズンのJ3開幕には間に合わせたいなという心意気ではいます」と語っている。同時に、クラブは新スタジアムを建設するために4年前から動いていることも明らかにした。

7月3日に開催された設立10周年記念パーティーにおいて、改めて岡本代表は約400社以上にも上る来賓のスポンサー企業を前に「ホームタウンである福山市にフットボールスタジアムを新設したい」と述べた。計画では資金は民間から調達し、福山市の行政や民間地権者との交渉を進める予定としている。

サッカースタジアム新設によって地域の活性化や、試合のない日には市民に開放し健康増進の拠点としての役割を担おうとする志は良しとしよう。しかし、具体的な建設地の選定や資金調達の詳細は未公表のままで、あまりにも計画の具体性に欠けているとは言えないだろうか。


民間資金40億円の調達可能性は?

以下は、福山シティがクラブ公式サイトで公開している新スタジアム建設に向けての考えだ。

Q:スタジアムの建設候補地は?
A:候補地はホームタウンである福山市内の自治体及び民間の遊休地を模索中です。

Q:竣工予定時期は?
A:最短でのJリーグ参入(2025シーズン:JFL・2027-2028シーズン:J3)を目標にしているので、2027年秋の竣工を目標にしています。

Q:スタジアムの建設費用は?また、どのように捻出する?
A:建設費は40億円(税抜)想定で、民間による資金調達を検討しています。

Q:なぜ、このタイミングでの発表?
A:構想自体は5年前からあったものの、Jリーグへの参入が見えてきたタイミングであること、そしてクラブ創設10周年記念パーティーにて福山シティファミリーの皆さまが一堂に会する絶好の機会であったことを踏まえ、最も意義のあるタイミングでの発表を決断いたしました。