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実は高速道路のパンクは未然に防げるものがほとんど

実は高速道路のパンクは未然に防げるものがほとんど

「故障車が止まっているためのため渋滞」どんな壊れ方してるの?高速道路上での車両トラブルでいちばん多いのは何か
(画像=©Soonthorn/stock.adobe.com、『MOBY』より 引用)

過去の統計を見ても、一般道・高速道路ともにタイヤのトラブルは発生件数が高いです。

しかし、一般道では釘や鋭利な金属片をタイヤが拾ってしまうというパンクが起こりやすいのに対し、高速道路でのタイヤトラブルの多くは、出発前の点検で防げるものが多いというのが実態です。

トラブル予防には、走行前にタイヤの摩耗量や外観の傷を確認するという基本的な日常点検を行うこと、さらには空気圧の点検をするといった基本的なドライバー気づきを増やすことが重要となるのです。

例えば、高速道路は一般道よりも高い速度で走行します。タイヤの回転数が多くなり、タイヤが熱を帯びる時間も長くなることから、タイヤへの負荷が大きくなり、摩耗の著しいタイヤや傷の入ったタイヤではバーストやパンクが発生する確率が跳ね上がるというわけです。

また、空気圧不足のタイヤを高速回転させることで、スタンディングウェーブ現象が発生します。

これは、遠心力でタイヤの設計限界を超えた変形が起こり、タイヤの接地面やショルダーと側面が、回転によってたわんでいく現象です。この状態が続くと、タイヤの内部で通常触れ合わない部分が摩擦してタイヤが過度な熱を持ち、熱による損傷でタイヤ全体がバーストしてしまいます。

スタンディングウェーブ現象によるバーストは、高速道路で頻繁に発生する故障原因の一つです。適正空気圧を保つことができていれば避けられるトラブルなので、高速道路を走行する前には、必ず空気圧チェックを行っておくのがドライバーの務めとも言えます。