論壇は、”論ぜざる壇”であってはならない。外見を画一化し、論調を揃えて「言論統制」をするのではなく、それらが覆い隠す視点に気づかせ、読者の内面を揺さぶる論説こそを、率先して採り上げなければならない。
終わってからわずか2年強のコロナ禍でも、さっそく虫のよい歴史修正主義が台頭するいま、社会の全体に甚大な後遺症を残したこの時代の過ちを、事実に即して語り継ぐことが必要です。
論壇誌『潮』の座談会を通じて、そのメッセージをお送りすることができたのは光栄でした。共演者や編集部に感謝しつつ、コロナの総括をめざして執筆中の新刊にもご期待のほど、読者のみなさんにはお願い申し上げます。
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