また、攻撃陣でも、ブラジル人FWドウグラス・タンキ(6月上旬頃に何らかのケガやコンディション不良が報道され7月2日に復帰済み)ブルガリア人FWアフメド・アフメドフ(5月中旬から欠場。負傷の発表はない)を欠き、藤枝MYFCに育成型期限付き移籍していたFW千葉寛汰を急きょ呼び戻したほどだ。

清水のケガ人の続出はシーズン序盤から続く問題で、J2を戦っていた昨2024シーズンと比較しても離脱者の数は非常に多い印象だ。ケガの予防やリハビリ体制の見直し、さらには選手のフィジカル管理の強化が急務と言える。

特にJ1の厳しいスケジュールでは、選手のコンディション管理がチームの成績に直結する。この問題を解決できなければ、シーズン後半戦でのさらなる苦戦は避けられないだろう。


宇野禅斗 写真:Getty Images

選手層の薄さの解消

また、現在の清水は主力が離脱した場合に、その穴を埋める即戦力の控え選手が不足している。選手層の薄さから、ケガ人の続出が深刻な影響を及ぼしている。

特に、攻撃陣と中盤の層の薄さが目立つ。例えば、不動のボランチであるブラジル人MFマテウス・ブエノとMF宇野禅斗のいずれかが仮に負傷離脱となれば、チームは崩壊してしまう懸念が生じるだろう。

柏戦で先発に抜擢された日高だったが、経験不足から来るプレーの安定感の無さに課題を残し、67分で交代となった。若手の起用は将来への投資としては重要だが、現在のチーム状況では即戦力としての活躍を期待するのは難しい。

また、控え選手の中には前半戦に試合出場の機会が少なく、コンディションやモチベーションの維持に苦労している選手もいる。この点も、チーム全体の競争意識や士気にも影響を及ぼしている。

現在のJ1リーグでは、連戦での選手の疲労蓄積やケガのリスクが高まるため、選手のローテーションが不可欠だ。しかし、現在の清水は主力と控えの選手の間に実力差があり、ローテーションを効果的に行うことが難しい。