
●この記事のポイント ・IVS2025において、「フードテック」が大きな注目を浴びそう。古都・京都の伝統の料理技法や地元食材に、最先端のフードテクノロジーが融合し、新たな食の未来を提案する。 ・京都府もIVSと強力にタッグを組み、京都特有の課題解決にも取り組んでいる。
2025年7月2日~4日、京都で再び開催される国内最大規模のスタートアップカンファレンス「IVS2025」。300を超えるスタートアップが出展し、約1万2000人が訪れると見込まれている。2023年に完全招待制からオープンな形式へと舵を切り、1万人規模の巨大イベントへと変貌を遂げたIVSが今年、新たな注目テーマとして「フードテック」に本格的に光を当てる。
その本番まで1カ月を切った6月10日、来るべき熱狂の序章ともいえるプレイベント「IVS Food 作戦会議 & 試食会」が、東京・八重洲の「Gastronomy Innovation Campus Tokyo(ガストロノミーイノベーションキャンパス東京/GIC Tokyo)」で開催された。IVS2025のFOODエリアに出展する企業のプロダクトをいち早く体験できるこのイベントには、スタートアップ関係者や投資家、大企業の新規事業担当者などが集い、食の未来を担う最新技術とその可能性に触れた。本記事では、このプレイベントの様子を詳細にレポートし、IVSが描くフードテックの未来像、そして京都府との連携によって生まれる新たな価値を探る。
京都は日本の古都であり、伝統の街との印象が強いが、一方で大学や研究機関も多く、ベンチャー企業も多く輩出している。京セラ、日本電産、村田製作所、オムロン、任天堂、ローム、島津製作所など、さまざまな分野で活躍する大企業も京都発祥だ。そして今、京都府はビジネスの地、特にディープテックの街としての認知を上げていくべく、注力している。