「そうですね。立ち位置もそうですし、頭を整理できていなかった。そのなかでも(監督からの)要求はあるので、特に(DF石川)璃音はすごく悩んでいましたし、パスの出し先を探していましたね。センターバックがパスコースを探す時間が長くて、(GKの自分が)後ろから見ていても苦しかったです。助けてあげたいけど、自分も味方へ声をかけることができなかったですし、(パスワークに)うまく関われなかった。もどかしい時間は長かったですね」
ーセンターバックがボールを保持したときに、そこへ寄せる相手選手の斜め後ろに浦和の選手が立つのが重要だと、試合を拝見して感じました。(最終ラインの前に)MF角田楓佳選手しかおらず、そこへのパスコースを潰されてサイドへパスを散らすしかない状況が、特に新潟戦は多かったですね。池田選手はどう思いますか。
「今まで(楠瀬前監督時代)のベース布陣は[4-2-3-1]で、ボランチが2人いるのが当たり前だったんですけど、昨シーズン終盤はその感覚のままやってしまった感じがあります。楓佳がとても頑張ってくれましたけど、彼女の負担は重かったと思います。楓佳ひとりでは解決できないことなので、これを最終ライン(4バック)の立ち位置で解決するのか、それとも中盤の選手に降りてきてもらうのか。こうした部分を修正する力が、昨シーズンの自分たちには無かったと思います」
ー基本布陣[4-1-4-1]の2インサイドハーフ、塩越選手とMF伊藤美紀選手の負担も大きかったですよね。最終ラインの手前へ降りながらパスを受けようとすると、ミスが起きやすい。新潟戦の失点も、センターバックの後藤選手からインサイドハーフ塩越選手へのパスがずれたところから喫してしまいました。
「確かに、2人が受けても以前ほど効果的にボールを運べる場面が少なかったですね。フォーメーション(初期配置)のことは決められているので難しいですけど、臨機応変にできなかったのは自分たちの力不足だと思います。塩越選手と伊藤選手に任せっきりになっていましたし、ワイドの選手も張りっぱなし(サイドバックやサイドハーフがタッチライン際に立ったまま)になっていました。ポジションが近い選手同士で助け合うべきでしたけど、そこまでの余裕も無かったですし、理解度も足りなかったと思います」
