労務管理システムの費用・料金相場

労務管理システムの料金は、「クラウド型」と「パッケージ型」で大きく異なります。クラウド型は月額課金制で導入しやすく、スモールスタートに向いています。一方、パッケージ型は買い切り型が主流で、長期利用を前提にコストを抑えたい企業に適しています。自社の運用体制や予算に応じて、適した形態を選ぶことが重要です。

種類 費用相場 特徴
クラウド型 初期費用+【月額】数千円~(従業員数等に応じて変動) 初期費用が低く、スモールスタートが可能。常に最新版を利用でき、サポートも手厚い。
パッケージ型 保守費用+【導入時】数十万~ 自社サーバーに導入。買い切り型が多く、長期運用でコスト抑制可能。カスタマイズ性が高い。

労務管理システムの選び方|失敗しない5つのチェックポイント

労務管理システムは機能や価格に幅があり、自社に合わない製品を選ぶと逆に業務が複雑になるおそれもあります。失敗を防ぐには、導入前のチェックポイントを押さえておくことが大切です。ここでは、選定時に確認しておきたい5つの視点を紹介します。

  • ☑️ 業務のカバー範囲を確認
  • ☑️ 無料トライアル・サポート体制を確認する
  • ☑️ 対応できる運用範囲を確認する
  • ☑️ 提供形態や料金プランを確認する
  • ☑️ 従業員情報の入力手段を確認する

①業務のカバー範囲を確認

労務管理システムによって対応できる業務範囲には違いがあります。自社が抱える課題に対して、どの機能が必要かを事前に洗い出すことが重要です。年末調整やマイナンバー管理、電子申請など、自社の運用フローにフィットするかを確認しましょう。

チェックポイント

  • 入退社や社会保険の手続きに対応しているか
  • 年末調整や帳票出力など法令対応機能があるか
  • 複数の業務を1つのシステム内で処理できるか

②無料トライアル・サポート体制を確認する

導入後に「思っていた操作感と違った」と後悔しないためにも、無料トライアルの有無は重要です。サポート体制の有無や内容もあわせて確認し、トラブル時や導入初期に安心して使える体制が整っているかを見極めましょう。

チェックポイント

  • 無料トライアルやデモ環境が用意されているか
  • 初期設定やデータ移行のサポートが受けられるか
  • 導入後の問い合わせ対応が迅速かどうか

③運用スケールが合っているか確認する

労務管理といっても、企業によって管理対象が異なります。たとえば、アルバイト・業務委託など多様な契約形態に対応できるか、またグループ会社や拠点ごとの運用に適応できるかなど、柔軟性の高さも大切なポイントです。

チェックポイント

  • 正社員以外の契約形態にも対応しているか
  • 拠点・グループ会社単位での管理が可能か
  • 外国籍社員や扶養者の情報も登録できるか

④提供形態や料金プランを確認する

クラウド型かパッケージ型か、また従業員数や利用機能によって料金が変わるケースもあるため、長期運用を見据えたコスト計算が必要です。初期費用だけでなく、月額費や保守費用も含めて比較しましょう。

チェックポイント

  • クラウド型かパッケージ型かを確認
  • 従業員数や利用機能に応じた料金体系になっているか
  • 将来的な人員増や機能追加も想定して選べるか

⑤従業員情報の入力手段を確認する

労務業務では多くの従業員情報を扱うため、情報の入力・更新方法が効率的かどうかは重要です。従業員自身が入力できる仕組みやCSVインポートなどがあると、管理者の負担を大きく減らせます。

チェックポイント

  • CSVや他システムからのデータ取り込みが可能か
  • 従業員自身で情報を入力・更新できるか
  • 入力内容に対するチェック・承認機能があるか