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大学に同好会も存在!「袖ビーム」が愛される意外な理由を考察
大学に同好会も存在!「袖ビーム」が愛される意外な理由を考察

冒頭でも触れたように、袖ビームには一部に熱狂的な愛好家が存在します。驚くべきことに、大学にまで同好会が存在するというから、その人気ぶりは本物です。
たとえば京都大学袖ビーム同好会「無い袖は振れぬ」。X(旧Twitter)アカウントで情報発信をしており、Xをフォローするだけで入会できる手軽さも人気の秘訣かもしれません。
では、なぜ袖ビームはこれほどまでに人々を魅了するのでしょうか?SNSの投稿などを参考に、その人気の理由をまとめてみました。
「袖ビーム」という「名前のインパクト」
結論から言えば、人気の最たる理由は、やはり「袖ビーム」という独特の名称のインパクトだと考えられます。
もしガードレールの端部が「保護部材」や「サイドガード」といった無機質な名前だったら、おそらく現在のようなファン層を獲得することはなかったでしょう。SNSでは、「このパーツの名前は袖ビーム」という豆知識的な投稿が拡散されたり、投稿内容とは関係なくアカウント名に「袖ビーム」と冠するユーザーが見られたりします。これらの現象からも、「袖ビーム」という名前が人々の興味を引きつけ、ファンを増やす大きな要因になっていると言えるでしょう。
日常の風景から見出す「個性」と「愛着」
多くのファンは、「袖ビーム」という名前で関心を持ち、やがて路上で目にするたびに、その「個性」に注目するようになります。
SNSには多種多様な袖ビームの写真が投稿されており、中には経年劣化や損傷によって、まるで人間の表情のように独特のルックスになった個体も散見されます。袖ビームには複数の種類があり、同じタイプでも設置環境によって異なる「顔」を見せるため、一つとして同じものはありません。
こうした個体差に気づき、その多様な姿を写真に収めてSNSに投稿することは、もはやファン心理の極致と言えるでしょう。名前をきっかけに興味を持ち、日常の中でその魅力を深掘りし、やがては「推しビーム」を見つけて愛でる――。調査を通じて、筆者にはそのようなファンの「深化」の過程が感じられました。