結果として、エロー氏は「一度も習慣を抜かさず継続できている」と語ります。

しかも、彼はタスクの階層構造を表示する自作アプリも開発し、それをプリンターと連携させています。

これにより、タスクの”全体像”と”次にやるべきこと”の両方を視認可能にし、心理的ハードルをさらに下げることに成功しました。

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ADHDでも後回し癖をなくし、生産性を2~3倍できる「付箋ライフハック」 / Credit:Laurie Hérault

こうした工夫により、彼の生産性は「過去と比べて2倍、3倍になった」と語られています。

以前はほとんど作業できない日もありましたが、今では安定して毎日成果を出せるようになったのです。

「ゲームの中で得られる集中と達成感」を現実世界に持ち込むという発想は、一見奇抜に思えるかもしれません。

でも実際には、「私たちの脳は”報酬”に正直で、”快感”に導かれて動く」というごく自然な仕組みを活かしただけです。

たとえADHDの症状に苦しんでいたとしても、この方法を用いるなら、やるべきことを先延ばしにせずにすむかもしれません。

紙、ペン、空き瓶(可能であればレシートプリンター)さえあれば、あなたも今日からこのライフハックを始められます。

次にくしゃくしゃにするのは、あなたの“先延ばし癖”かもしれませんよ。

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参考文献

A receipt printer cured my procrastination
https://www.laurieherault.com/articles/a-thermal-receipt-printer-cured-my-procrastination

ライター

矢黒尚人: ロボットやドローンといった未来技術に強い関心あり。材料工学の観点から新しい可能性を探ることが好きです。趣味は筋トレで、日々のトレーニングを通じて心身のバランスを整えています。

編集者

ナゾロジー 編集部