だが東京は違う。いい出会いが多い一方で「悪い出会い」も溢れている。本当に関わると確実に不幸になると属性の人間が無視できない数いるのだ。薬物乱用をして勧めてくる人や、詐欺師、暴力的な団体の一員などだ。

もちろん、大手企業に勤務し、家との往復をするような人にとってはこうした「関わってはいけない人たち」と関係を持つ機会は皆無である。だが、起業したばかりで立場が弱い頃や交流会などでは「絵に書いたようなヤバい人」は一定数出会うことになる。

知識がなければ、こうした人達を刺激的で魅力だと感じてしまう人もいるだろう。しっかりとしたフィルタリングする力を持たなければ、東京は魅力的な人との出会い以上に関わってはいけない人たちと接点を持ちかねないリスクが有る。

東京出身であることは、教育、就職、文化、出会いの面で多くのメリットがある。しかし、激しい競争、高い生活コスト、文化的機会のコストパフォーマンス、危険な出会いのリスクといったデメリットが、それを単純に「有利」と呼ぶことを難しくしている。

変化の速い時代、自分にとっての「幸せな生活」を定義し、どこでどう生きるかを選択する場所選びは、今後ますます重要になるだろう。

 

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