メルシエ氏は将来について「研究者や科学者の動機が時代や文化によってどう変化するのか(あるいは変化しないのか)を、さらに深く理解していきたい」と展望を語っています。

人類共通の好奇心のパターンを解明することは、私たちが何を知り、なぜ知ろうとするのかという根源的な問いを考える上で大きな手がかりとなるに違いありません。

人が人である限り、自分たち自身(人間)と世界の仕組み(自然)、そしてそれらを超えた原理(抽象)――この三つへの探究心が、これからも私たちの知的冒険を支える不変の柱であり続けるのかもしれません。

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元論文

The structure and evolution of scholarly interests from antiquity to the eighteenth century
https://doi.org/10.1007/s11192-025-05340-z

ライター

川勝康弘: ナゾロジー副編集長。 大学で研究生活を送ること10年と少し。 小説家としての活動履歴あり。 専門は生物学ですが、量子力学・社会学・医学・薬学なども担当します。 日々の記事作成は可能な限り、一次資料たる論文を元にするよう心がけています。 夢は最新科学をまとめて小学生用に本にすること。

編集者

ナゾロジー 編集部