浦安吉野屋は小説家・山本周五郎著「青べか物語」の舞台となった釣り船宿(作中では船宿千本)。HP、受付がある建物の目立つ位置に宣伝してあるので、関東の沖釣りフリークならご存じの方は多いかと思います。
さてこの「青べか物語」ですが、一応フィクション(山本周五郎本人曰く)とされていますが、実際は限りなく私小説に近いものなのだそうです。作中、船宿千本のモットーが度々でてくるのですが、ほぼノンフィクションであるということから、釣行当日は「ああ、なるほどね」と頷いてしまった場面が多々ありました。
やや厚みのある本なので、手に取ってみると構えてしまうかもしれませんが、短編集となっているので割と読みやすいです。悪天で釣行が中止となり、暇を持て余してしまった日にでもぜひ!

<尾崎大祐/TSURINEWSライター>