今回解明された「分散型の単純ルールによる協調運動」という原理は、生物が持つ優れた適応能力の一端を示すものです。
脳がなくても各部分の協働によって高度な機能を発揮するというこの仕組みは、今後さらに多くの生命現象の理解につながる可能性があります。
また同時に、創薬や環境修復の現場で活躍する自律型マイクロロボット開発への道筋を示すものとして、大いに注目されるでしょう。
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元論文
Neuroevolution of decentralized decision-making in N-bead swimmers leads to scalable and robust collective locomotion
https://doi.org/10.1038/s42005-025-02101-5
ライター
川勝康弘: ナゾロジー副編集長。 大学で研究生活を送ること10年と少し。 小説家としての活動履歴あり。 専門は生物学ですが、量子力学・社会学・医学・薬学なども担当します。 日々の記事作成は可能な限り、一次資料たる論文を元にするよう心がけています。 夢は最新科学をまとめて小学生用に本にすること。
編集者
ナゾロジー 編集部