新潟は既にルヴァン杯で敗退しているが、リーグ戦に集中するため、樹森大介監督はローテーションする可能性がある。しかし仮に敗退すれば自身の解任が現実味を帯びてくるため、直前までメンバー構成に頭を悩ませることだろう。若手や控え選手中心の先発メンバーを送り出すとすれば、連携面に影響を及ぼし、福山に付け入る隙を与えることになる。
新潟は昨2024シーズンからホーム戦で苦しんでおり、今シーズンのホーム初勝利も第18節湘南ベルマーレ戦(2-1)まで待たされた。得点力、守備力双方に課題があり、特に失点数はJ1ワーストクラス。クリーンシート(完封試合)はリーグ戦でわずかに「3」だ。
ある程度ボールを保持することはできるだろうが、決定機を逃し続ければ、福山に守備の自信を与え、カウンターやセットプレーで逆転されるリスクが高まる。さらに新潟は後半に失点を許す傾向が見られるため、福山が粘り強く戦えば、延長線上に持ち込んだ末の逆転勝利の可能性も広がる。
福山の小谷野拓夢監督は、28歳の若さでB級ライセンス保持者。かつて同クラブで指揮を執り(2020-2022)、J3ガイナーレ鳥取で強化育成部長とヘッドコーチを歴任(2023-2024)した将来が楽しみな指揮官だ。1回戦のFC徳島戦(エディオンピースウイング広島/2-1)では逆転勝利を収め、チームのモチベーションは最高潮。ジャイアントキリングを起こす条件は整っている。