今大会はネジを巻き直して臨んでくるだろうが、今シーズンの町田には昨季の勢いは感じられず。J1リーグでは折り返し時点で7勝8敗4分けと負け越しターンとなっている(現時点10位)。

町田の問題点として、まず守備の安定性不足が挙げられる。J1最下位に沈む横浜F・マリノス相手に今季ワーストの3失点を喫した(5月31日)。デュエルの激しさは変わらないが、対策されたことでスペースを突かれる場面が目立つ。また、4月上旬に黒田監督のパワハラ疑惑が報じられた影響も、少なからずチームの雰囲気を悪くしている可能性もある。

対する京産大学は、1972年創部。ラグビー部の活躍の陰に隠れがちだったが着実に力を付け、2023シーズンに関西学生サッカーリーグ1部初優勝、さらにその勢いで全日本大学サッカー選手権(インカレ)準優勝という結果を残した。昨季のメンバーからはDF大串昇平がJ3のFC岐阜へ、DF横窪皇太がJ3テゲバジャーロ宮崎へ加入している。

1回戦では、初出場の守山侍2000(滋賀県代表)に先制を許しながらも逆転勝利で勝ち進んだ京産大。天皇杯出場は7回目となるが、未だに2回戦を突破したことはない。しかし選手はJユース出身者や高校サッカー常連校の卒業生の名が並ぶ。吉川拓也監督自身も京産大OBで元Jリーガーだ。

走力と運動量を生かした攻撃サッカーを志向している京産大の素材に疑いはなく、“一発”の可能性を十分に秘めているのではないだろうか。


ガンバ大阪 写真:Getty Images

ガンバ大阪(J1) vs ヴィアティン三重(三重県代表)

会場:パナソニックスタジアム吹田

1回戦で、山梨学院大学PEGASUSに辛勝(1-0)したJFL所属のヴィアティン三重だが、2021年の天皇杯では、J1セレッソ大阪を破るジャイアントキリングを達成している。元Jリーガーも在籍しており、経験豊富な選手がチームを牽引するチームだ。