立ちはだかるのはJ1でも上位にいる柏レイソル(現時点4位)。6月4日に行われたルヴァン杯プレーオフラウンド第1戦東京ヴェルディ戦でも、敵地の味の素スタジアムで3-0で快勝し、準々決勝進出が濃厚のチームだ。
しかし、そこに隙が生まれる要素が隠れている。J1リーグ、ルヴァン杯、天皇杯と3つの大会を追う中で、この一戦を控えメンバー中心で臨むことはほぼ確実だ。同じくメンバーを落としながらも東京Vを圧倒したことで、リカルド・ロドリゲス監督も自信を深めただろう。
一方の東洋大は、2022年に関東1部リーグへ昇格して以来、着実に実力を付けている。今2025シーズンは開幕ダッシュには失敗したものの、全国高校サッカー経験者やJユース育ちの選手を揃え、U-18日本代表経験者も複数在籍。
さらにこの一戦は、NHK BSでの生中継が決まっている。これが学生選手にとってはこれ以上ないモチベーションとなることは明らかで、全国放送で大番狂わせを見せてやろうと、いつも以上のパワーで挑んでくるはずだ。そして放送カードに指定したNHKからも「ここで何かが起こりそうだ」という思惑も見え隠れする。
好調を維持し選手層も厚いといえども、「J1として負けられない」というプレッシャーを背負った柏に、東洋大が早い段階で得点し焦りを生じさせれば、試合の流れを握る可能性があるだろう。

町田ゼルビア(J1) vs 京都産業大学(京都府代表)
会場:町田GIONスタジアム
町田ゼルビアは、昨2024シーズンJ1初昇格ながらも首位を快走し、文字通り台風の目となった。しかし、天皇杯2回戦では筑波大にPK戦の末に敗れ、加えて試合後、黒田剛監督が筑波イレブンのプレーぶりや態度を一方的に批判。さらに後日「我々が正義」と語り、一連の発言が大炎上したことで「町田=ヒール」のイメージを決定付けるきっかけとなった。