今回対するのはJ1の強豪ガンバ大阪だが、現在リーグで苦戦している中にあって(現時点12位)、ここではメンバーを大幅に入れ替えることが予想される。そこに隙が生まれる可能性があるだろう。ダニエル・ポヤトス監督が控え選手を中心にメンバーを組んだ場合、焦りからリズムを崩してしまうことも有り得る。

三重イレブンが「失うものはない」とばかりにチャレンジャー精神を発揮すれば、プレッシャーが少ない分思い切ったプレーが出やすくなり、クラブの歴史に名を刻む快挙を成し遂げることも十分に考えられる。パナソニックスタジアム吹田まで駆け付ける熱狂的なサポーターの声援が選手たちを後押しし、特異な雰囲気を作り出せれば、選手にとってこれほど心強いことはないだろう。

三重が勝利するとすれば、まず失点しないことを最優先に、コンパクトな守備ブロックを形成し、G大阪の攻撃を粘り強く封じ込める戦術がハマるケースだ。守備で耐え忍び、ボールを奪ってからの素早いカウンター攻撃に徹することによって、少ないチャンスをモノにするのだ。また、コーナーキックやフリーキックといったセットプレーも実力差を埋める大きなチャンス。入念にデザインされたサインプレーや、高さで上回る選手がいれば得点源となり得る。

三重の間瀬秀一監督は、ブラウブリッツ秋田(2015-2016、2018-2019)、愛媛FC(2017-2018)を指揮し、モンゴル代表監督(2021)も務めた経験豊富な指揮官だ。G大阪の弱点や戦術的特徴を徹底的に分析し、そこを突くような戦い方を選択すると思われる。大番狂わせが起きる可能性は十分にあるだろう。


アルビレックス新潟 写真:Getty Images

アルビレックス新潟(J1)vs 福山シティ(広島県代表)

会場:デンカビッグスワンスタジアム

J2降格圏に沈むアルビレックス新潟(現時点19位)に挑むのは、中国リーグで首位を快走する福山シティだ。カテゴリーが4つ違うとはいえ、チームの勢いの違いは明らかだ。