大企業に入ることが安定と考えるのは間違っている。そうではなく、「いかなる環境になろうとも安定した状態を作り出せる力」こそが真の安定と言えよう。
たとえばハイキャリアビジネスマンが持つ特徴的な感覚の一つに「いつでも転職ができる、スタンバイOKの状態でいる」というものがある。かつての自分がそうだったようにこうした人達は「転職直後からもう数年後の転職を想定して、目先の仕事から価値の高いスキルや経験、実績を引き出す」という感覚を持っている。
だから日々の業務は「上司からの指示で仕方がなくやらされている」というのではなく、「いかに自分のキャリアにメリットがあるか?“市場価値を高める投資的な仕事”として捉えられるか?」という思考なのだ。
だから価値が高い仕事は積極的に手を上げ、常に自分の市場価値をピカピカに磨き上げる。極端な表現が許されるなら、影響力のある上司にごますりをやってでも自分にビジネスチャンスを与えてもらう、という合理的な行動を取ることになる。
こうすることで、仮に勤務先がいきなり倒産しても行き場に困ることはない。そうなればすぐに今のスキルや経験、実績をPRしてあっという間に次の働き口を見つけてくる。彼らにとっては勤務先の安定性にはあまり興味がない。自分のキャリアが安定的に強いかどうかにこそ興味関心があるのだ。
真の安定とは何か?
大衆の持つ「安定」という感覚と実態との間には大きな乖離がある。まずやるべきことは、幻想的な安定を捨てて、真の安定を得る努力である。以下はあくまで一つの例として、筆者の個人的見解を示したものである。
一生分の安定資産の蓄財完了(例:ゴールドや一等地不動産等の資産を10億円持っているなど) 複数の収益の柱を持っていること(例:月に30万円を3箇所から受け取る) レアスキルの掛け算で市場価値の高い人材になること 安定した勤務先で働く 安定しない勤務先で働く
1は起業するか投資で当てないと難しく、再現性がない。2もできる人は圧倒的少数派なので日々仕事で忙しいサラリーマンが積極的に狙いにはいけない。そこで狙いたいのが3である。