特に有名人などを敵にまわして名指しで攻撃されたときには、恐怖を味わう可能性もあるでしょう。
しかし実は有名人が地球の裏側にいる人で、有名人の主な味方も地球の裏側にいる場合、彼らがあなたを全く知らない場合もあります。
そのため有名人が名指しであなたを攻撃しても、有名人の味方の多くは「誰?」となり、同様に敵対関係になる人は理論よりずっと少なくなります。
特に相手の名前すら読めない外国の人で、さらにその人にかんする情報がほとんどないない場合、敵対しようがありません。
もし有名人側で情報が公開されたとしても、あまりに縁がない人に対して敵対関係を構築することは心理的にも難しいでしょう。
この状況を数学的に言えば「人(ノード)の間の関係性のライン(エッジ)が敵や味方として形成されるには、人(ノード)同士が認知できるほど近い存在でなければならない、つまり人(ノード)同士の接続(エッジ)は無条件には起こらない」となります。
これらの要素は「敵の敵は味方」理論が単純なネットワークでは再現しきれないことを意味しています。
一方、新たな研究では、これらの2つの要素が関係性のネットワーク構築の根幹にある制約として機能すると考えが最初から組み込みました。
また実証にあたっては現実にある以下の4つの関係性のネットワークが利用されました。
①SNSのユーザー間の評価コメント
②議員同士の発言ややりとり
③ビットコイントレーダー同士のやりとり
④消費者レビューサイトでのやりとり
これら4つは独特の関連性のネットワークを構築しており、新たなモデルの実験台として最適でした。
結果、新たなモデルでは「敵の敵は味方」理論がネットワーク全体で機能していることが判明しました。
