ただ、よく、その著書を読んでいくと、ウソはいっていないんです。
だけど、理解力が乏しい人やそうであってほしいと願う人が、勝手に読み間違えてくれるように、故意に仕向けているとしか思えないんです。
いざ、同じ専門家から、「あれば間違いだろう」と批判されたときには、「自分はそんなことはいっていない。読み手が勘違いして、それが勝手に広まった」と言えるようにしているので、たちが悪い。
きっと、この「フランスは、輸出企業に補助金を間接的に出すために付加価値税を導入したという言説は間違いだ」といっても、「いや、そんなことは、最初から自分はいってない。勝手に聞いた人がそう勘違いしたのだろう」というだけでしょう。
「インボイスも導入されたら事務負担が年に4兆円も増える」という話も完全にガセネタで、これもあるベンダーが自分の商品を売るために、インボイスの事務負担の大きさをミスリードさせるようなデータを公表したものが、ドンドン大きくなっていったものですが、その時になって、そのベンダーは「いや、うちらそんなこといってないし」と言ってましたから。
ということで、「自分たちの負担した消費税が輸出企業に補助金として還付されている」というのはもちろんウソ、「フランスが、輸出企業を支援する目的で付加価値税を導入した」というのもそういう結論に導くためのミスリードとして使われているのだということです。