日本プロサッカー選手会(JPFA)は、そんなサッカー選手の引退後のキャリア支援を後押ししている。JPFAによると、Jリーグから引退する選手は毎年約50~60人。そのうち一般企業に就職する選手は3分の1ほどだという。サッカー関連の仕事に就けるのはおよそ半数だ。約80%のJリーガーが「引退後の生活に不安がある」としており、精神的なサポートやスキル習得の機会が求められている。
JPFAは、契約満了(解雇)になり進路が決まっていない選手たちに連絡し状況を確認する。その時点では「現役を続けたい」「次のクラブを探しています」と返ってくるのが大半で、多くが現役続行のチャンスをギリギリまで待っているという。そして引退を決意したとしても、何らかの形でサッカー界に残ろうと必死に就活を行う元選手がほとんどだ。
これは社会全体においても言えることで、一般のサラリーマンが転職する際、慣れ親しんだ同業種を選ぶ心理に似ている。
「第二のゴール」にこれからも注目
Jリーグ選手の社会貢献活動とセカンドキャリアは、彼らがピッチ外でも「ヒーロー」として輝くための重要な要素だ。地域社会とのつながりを深め新たな挑戦に立ち向かう彼らの姿は、ファンだけでなく多くの人々に勇気を与える。サッカーを通じて培った精神力やリーダーシップを活かし、選手たちは引退後も多様な形で社会に貢献している。
今後、Jリーグや関連団体がセカンドキャリア支援をさらに強化することで、選手たちの可能性はさらに広がるだろう。ピッチ上での華やかなプレーだけでなく、ピッチ外での彼らの努力と挑戦が、日本のサッカー文化をより豊かなものにしている。引退後も輝き続ける元Jリーガーたちの「第二のゴール」に、これからも注目していきたい。