2. 気まぐれな猫スパイ「アコースティキティ計画」

(画像=イメージ画像 Image by Annette Meyer from Pixabay、『TOCANA』より 引用)
1964年、CIAは「アコースティキティ計画」という新プロジェクトを開始した。これは、通常の飼い猫にマイクを埋め込み、外国の諜報員を監視するというものだった。このプロジェクトは完全な失敗に終わった。しかし、その理由はあなたが想像するものとは少し違うかもしれない。
技術的には、「アコースティキティ計画」は成功だった。猫の耳に仕込まれたマイクと、皮膚に織り込まれた送信アンテナは完璧に機能し、手術も猫に害を与えるものではなかった。問題は猫そのものだったのだ。猫は規律正しい動物とは言えず、放たれると機密会話を盗み聞きするどころか、好きな場所にさまよい出てしまったのである。「アコースティキティ計画」はわずか3年後の1967年に正式に中止された。今思えば、CIAもこの結末を予見できたはずなのだが…。