小泉大臣が「備蓄米の随意契約によって安値放出して価格を5キロ2000円に下げる」などとぶち上げたことを、マスコミがこぞって賞賛し、中には、「農水大臣が変わっただけで、これだけ政府の対応が変わるとは」などと驚嘆の声を上げているコメンテーター等もいる。
しかし、会計法の原則を無視した備蓄米の随契放出で市場価格に介入すること自体が、統制経済的な危険な発想であり、そういう手法を「画期的」であるかのように持ち上げて小泉氏をヒーロー視する風潮は、不安定化した政局における「危うさ」を感じる。
実際に、随意契約で放出された備蓄米が、来週から、2000円余りの価格で販売されるようだが、実際に販売されるのは令和4年産の「古古米」や令和3年産の「古古古米」とのことだ。品質からすれば、従来どおりの入札で売却したとしても、相当程安くなっていた可能性もある
結局、小泉氏がぶち上げた「備蓄米随契放出によってコメを2000円で消費者に提供」というのは、「コメ騒動」に便乗した「空騒ぎ」に終わるのかもしれない。