文明の崩壊と森への回帰、そして未来への課題

 これらの高度な文明は、なぜ森に飲み込まれてしまったのか。16世紀のヨーロッパ人到来後、彼らが持ち込んだ天然痘などの感染症が、アマゾン奥地の先住民社会に壊滅的な打撃を与えた。免疫を持たない人々は急速に減少し、人口の激減とともに、築き上げられたインフラも維持できなくなった。道路は途絶え、農地は放棄され、壮大な建造物群は徐々に植生に覆われていった。石造りの建築物や文字記録がほとんど残らなかったため、後の探検家たちは、そこにかつて文明が栄えていたことを見抜くことができなかったのだ。

 アマゾンで発見されている古代文明の痕跡は、石造建築を重視してきた従来の文明観に一石を投じるものだ。土と木を巧みに利用し、広大な地域に計画的な都市や水利システムを築き上げた人々の存在は、文明の多様性を示している。

 しかし、この貴重な発見は時間との戦いでもある。アマゾンのLiDARマッピングは、まだ全体の0.1%にも満たない。その一方で、森林伐採は急速に進んでおり、未発見の遺跡が調査される前に破壊されてしまう危険性が高まっている。アマゾンに眠る失われた文明の全貌解明は、まだ始まったばかりなのだ。

提供元・TOCANA

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