どこまでも緑が続くアマゾンのジャングル。上空から見れば、人の手の入らない原生林が広がっているように見える。しかし、最新技術「LiDAR(ライダー)」がその厚い樹木のベールを取り払うと、そこには驚くべき光景が広がっていた。かつてアマゾンに栄え、そして森に飲み込まれた壮大な古代文明の痕跡だ。

「手つかずの秘境」という幻想:LiDARが覆す定説

 長年、アマゾンは「手つかずの秘境」と見なされてきた。ヨーロッパの探検家たちは、鬱蒼とした森と点在する小さな部族の姿を報告し、後の調査でも石造りの都市や文字記録といった文明の証は見つからなかった。熱帯雨林の痩せた土壌では大規模な農業は不可能で、ましてや密集した都市など築けるはずがない、というのが定説だったのだ。

 しかし、1500年代にはアマゾン川沿いに広大な町や道路を見たという探検家の記録も残っていたが、これらは長らく「空想」として片付けられてきた。

 この常識を覆したのがLiDAR技術だ。航空機からレーザーを照射し、地形を精密にマッピングするこの技術は、密林をも透過し、地表に隠された遺構を明らかにする。このツールによってアマゾン考古学は革命的な進展を遂げた。

“手つかずの秘境”は嘘だった?アマゾン、LiDARスキャンが暴いた「失われた都市」の衝撃
(画像=画像は「YouTube」より,『TOCANA』より 引用)