1990年代後半には、ブラジル代表MFにして主将だったドゥンガ(元ジュビロ磐田)や、1994W杯アメリカ大会得点王のフリスト・ストイチコフ(元柏レイソル)といった世界的スーパースターが来日。2000年代以降は、レアンドロ(元ガンバ大阪)やマルキーニョス(元鹿島)など、ブラジル人ストライカーが得点ランキングを席巻した。

ちなみに、W杯得点王のJリーグ加入はリネカー、ストイチコフに加え、1990年W杯イタリア大会得点王の元イタリア代表FWサルバトーレ・スキラッチ(元ジュビロ磐田)、2010年W杯南アフリカ大会得点王の元ウルグアイ代表FWディエゴ・フォルラン(元セレッソ大阪)、元スペイン代表FWダビド・ビジャ(元ヴィッセル神戸)と5人を数える。

近年は、ビッグネームだけでなく若手や中堅選手の加入も増加しているが、2018シーズンにはバルセロナからヴィッセル神戸へ移籍した元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタ(2024年引退)は、その卓越したテクニックとリーダーシップで神戸を初タイトルとなる天皇杯優勝に導き、Jリーグの国際的注目度を高めることに貢献した。

2024シーズンには、FWアンデルソン・ロペス(現横浜F・マリノス)が得点王に輝き、セレッソ大阪FCレオ・セアラ(現鹿島)やサガン鳥栖FWマルセロ・ヒアン(現FC東京)らが、得点やアシストでチームを支えた。外国籍選手は単なる“助っ人”を超え、クラブ人気を高める存在だ。


ミッチェル・ランゲラック 写真:Getty Images

Jのプレーレベルを変えた外国人枠の拡大

2019年の外国人枠改正はJリーグのプレーレベルを変えた。従来の「3人+アジア枠1人」から、J1で最大5人、J2・J3で4人への拡大により、クラブは多様なポジションに外国人選手を起用することが可能となった。登録枠には制限がなく、試合エントリー枠(J1:5人、J2・J3:4人)内で柔軟に起用できる。このルール変更は、攻撃だけでなく守備や中盤でも外国籍選手の影響力を高めた。