目標とする選手として、鹿島OBの上田綺世(フェイエノールト)の名前を挙げていることから、欧州クラブからオファーがあれば海を渡る可能性もあるだろう。


細谷真大 写真:Getty Images

FW細谷真大(柏レイソル)

2024年のパリ五輪スペイン代表戦で、DFを背負いながら振り返りざまに決めた幻のゴラッソ(かかとが数センチ出ていたためにオフサイド判定)が記憶に新しい柏レイソルFW細谷真大。

彼もまた小学生時代からの柏育ちで、2023シーズンのJ1リーグで14得点を挙げると、オフに日本代表DF板倉滉やFW福田師王を擁するブンデスリーガのボルシア・メンヘングラートバッハからのオファーが報じられたが、柏に残留した。

昨オフにも名古屋グランパスをはじめ、多くのJ1クラブからオファーを受けたが残留。よほどの魅力的なオファーでなければ、欧州クラブといえども「レイソル愛」を貫く細谷を獲得するのは至難の業だろう。

爆発的なスピードを生かした裏抜けを得意とし、ゴール前での嗅覚にも優れ、泥臭くゴールを奪うことも出来る。前線からの積極的なプレッシングで守備への貢献も大きい。当初は線の細さも指摘されていたがプロ入り後にフィジカルを強化し、ポストプレーや球際での強さが年々増している。プレーの幅も広げ、課題だったボールタッチの柔らかさやプレーの判断力も向上した。

今2025シーズン序盤はなかなか本調子が出せなかったが、チームの調子とともにコンディションを上げ、得点という結果も出し始めた。A代表への定着が期待されるだけではなく、現在2位にいる柏にあって仮に逆転優勝となれば、シャーレを置き土産に満を持して海を渡る可能性もあるだろう。


Jリーグ発の数多くの星たちに期待

ここで挙げた5人の選手は、三笘薫や久保建英の系譜を継ぐ可能性のある“ネクストスター”だ。J60クラブは、地域の誇りを背負い、ピッチ上で夢を追いかける若者たちを育てている。各クラブが持つアイデンティティーが、次世代のスターを生み出す原動力だ。