そういう意味で、経営者がちゃんとそういう役割を果たさないといけませんよ、っていうことを、いろんな人がちゃんともうちょっとシェアしていくべき時代なんじゃないかなと。

安藤社長:いや、そうかもしれないですね。変化が激しいですからね。いわゆる組織オペレーションの方だけに時間を使っちゃってる経営者が圧倒的に多いですよね。

倉本:それが識学的な発想で「自動化」されると、もうちょっと目線をあげた話ができるようになっていくっていうことなんですかね。

安藤社長:僕自身は、マネジメントに使う時間っていうのは月曜日の午前中だけなので、それ以外はほぼマネジメントに使わないですね。

倉本:確かに、経営者がある程度フラフラしてるほうがうまく行ってる事例は多いなと思っていて・・・

安藤社長:いやもう間違いなくそうですね。水場の話は面白いですね。僕はおそらく水がある場所を探す役割で、水がある場所の中で本当の水場を探す役割が本部長で・・・っていうような感じだと思うんですよ。そういうそれぞれの役割っていうのがあるのはすごい最近痛感しています。

倉本:その「探索」の部分を、僕らよりも10歳20歳上の経営者の人って、もちろん優秀な人は別ですけど、そんな機能が存在するっていうことすら意識の外みたいな人が結構いるなと思っていて。僕ら世代かさらに下ぐらいになると、それが経営者の役割だねって思ってる人はかなり増えてるんじゃないかなっていう印象があるんですよ。

この間ツイッターでバズってた話なんですが、バブル世代の人より上の人って、(もちろん優秀な人は別ですけど)人付き合いの中で勝手に仕事を融通しあって間を抜いてとか、そういう適当なことをやるのが仕事だと思っていて、マクロに見てこれからどうやっていかないといけないとかを考える時間とか全然なくて、 カルチャーギャップを感じるみたいな話があって・・・

そういう上の世代の、ほっといても水場なんてそこらじゅうにあって、イケイケでできた時代とは違ってきてるので、だんだん常にズレに対して鋭敏になって、それをセンサーが捉えて、今はまだ売れてるけど、ちょっと徐々にやばくなってくなと思って、常にズレを修正していくみたいな部分が経営者のしごとなんだという、メッセージがもうちょっと共有されたほうがいいんじゃないかと思ってるんですよね。