そうすると、なんかだんだん水場から水がひいてきちゃって、前と同じことしてても取れなくなってきてるんだけど、「お前これだけやるのがお前の責任だったんじゃないか」って言うだけみたいなことになりがちなんじゃないかと。

安藤社長:ああー、経営者が自分の責任を放棄して、現場のせいだけにしちゃうと。まあこれは、識学の弊害として起きるのかというと・・・

倉本:識学による弊害というより、人間社会ほっといたらそうなっちゃうよねという感じの・・・

安藤社長:そうですね、おっしゃるとおりですね。

倉本:そういう意味では、識学においては、経営者側に求められてる要求としてこれをやらなきゃいけないというのがすごく高いレベルとしてあって、それがあるからこそ、上下の別を考えるとか立場の線引きを大事にするみたいなことをやってもOKになるんですよという部分を、もうちょっと強く言っていったほうがいいんじゃないかなと。

4. 「組織のオペレーション」はキッチリ「仕組み」にして自動化すれば、経営者は本来のしごとができるようになる。

安藤社長:そうですね。だから僕らは、「水場を選ぶ」という役割と、その水場でちゃんと水を集めるというオペレーションの部分、その両輪があったとして・・・

倉本:まさに「両利きの経営」の両サイドですね。

安藤社長:僕らの考えでは、そのオペレーションの側の部分は仕組みを作っちゃって、経営者としてはほとんど時間をかけなくなるんですね。

倉本:なるほど、「探索」に時間をフルに使えるんだと。

安藤社長:そう。っていうのが僕らの経営者に対して求めることです。

倉本:確かに、僕はうまくいっている会社は結構そんな感じになっているなと思っていて、10年後こうなるから、今すぐってわけじゃないけど、徐々にこっちに動いていかないといけないなということを、前もって前もって前もって考えていれば、そんな大改革とかしました?っていうぐらいの感じで、10年前とは全然違う会社になっているみたいな感じになっているなと思っていて・・・