そこまではいいんですが、昔のちゃんと組織があった時代はともかく、今はトップの考えを従業員が理解しなきゃというカルチャー自体がだんだん薄くなってしまって、アメリカみたいに無理やりトップダウンにやったら文句をいうくせに、下が上の考えを理解してそれに合わせて提案をしていくという連動性が切れてしまってるんで、今の会社の現状からすればそりゃちょっとそんなことできないよね、みたいなズレた提案を下から上げて、上は「わかってねえ」ってハネつけるしかなくなって・・・
安藤社長:そうですね。めちゃくちゃあると思います。
倉本:結果的に下の人は「上は俺達の意見を全然聞いてくれねえ」ってなっちゃうみたいな誰のためにもなってない齟齬がありがちだなと思うんですが・・・
安藤社長:それはだからもうどっちも悪くて・・・
倉本:ほんとそうですよね
安藤社長:要はこれも冒頭言った、それぞれがそれぞれの立場を理解してないってことなんで、これは経営側がその従業員に与えた自由っていうのは「あなたのこの領域においての自由」だよっていうことをちゃんと伝えていないのが問題なんですね。
倉本:自分たちの現状をちゃんと理解してもらう、理解させるっていうことが大事だと。
安藤社長:そうなんです。あなたの目標達成するための提案であれば、いくらでも聞くよと。でもあなたは経営責任持ってるわけじゃないんで、会社を全体を良くするための提案っていうのはあなたには求めてませんと・・・っていうことを明確に言わなきゃいけないんですね。僕らはこれを「責任と権限をしっかりあわせましょう」というふうに言ってるんですけど、自分に与えられた権限の中で提案するってことを、ちゃんと覚えなきゃいけないんですね。
もうやっぱりどんどん「この時代なんだから」と言ってみたり、なんかその、本当ね、僕は強い言葉でいうとどんどんどんどん左傾化してってると思うんですよ。で、その従業員側がこの「責任」以上の「権限」を有しはじめてるんで、その結果として今の話みたいな不具合が起きてしまってるんで、やはり常に責任と権限は一致させておかないといけないんですね。