大学サッカー界ナンバーワンの名門、筑波大学。2017年の第97回大会では、当時J3のY.S.C.C.横浜、当時J1のベガルタ仙台、当時J2のアビスパ福岡と、Jクラブを次々と倒して4回戦にまで進出した。当時J1の大宮に敗れ、それ以来の対戦となる。
2017年当時の筑波大は、当時3年生のMF三笘薫(ブライトン・アンド・ホーブ・アルビオン)を筆頭に、MF西澤健太(サガン鳥栖)、MF鈴木徳真(ガンバ大阪)、MF高嶺朋樹(北海道コンサドーレ札幌)らを擁し、大学サッカー部のレベルを超えた“プロ予備軍”とも言えるチームだった。
2022年の第102回大会でも、2回戦でJ1柏レイソルを相手に大善戦(0-1)。「対Jクラブ」の戦績では3勝8敗だが、8敗中3試合が1点差、2試合が2点差。そして3勝全てが1点差もしくはPK戦の末での勝利だ。僅差で痺れるゲームとなることは必至だろう。
また、昨2024年の第104回大会では、J1首位を快走していた町田ゼルビアをPK戦の末に破り、その後の町田の黒田剛監督の言動も含め、話題を集めている。
現在、筑波大は関東大学リーグ1部で首位を快走し、2024年卒業生からも5人のJリーガーを輩出した。茨城県予選決勝では、同じくJリーガー輩出実績が豊富な流通経済大学に苦戦したものの1-0で競り勝ち、4年連続通算35回目の天皇杯本戦出場を決めた。
筑波大サッカー部と言えば、7つもの部署からなる「パフォーマンス局」があり、自チームの課題を可視化させるだけではなく、対戦相手のスカウティングも行っていることで知られる。既にRB大宮アルディージャの分析も着々と進めているハズで、J1昇格圏内に位置し、2年連続昇格を狙っている大宮といえど油断ならない相手だ。
一方、大宮の長澤徹監督は、メンバー選考に頭を悩ませることだろう。ホーム戦とはいえ相手は強豪大学。翌週にジュビロ磐田戦を控えるとあって、出来ることならレギュラーを1週休ませたいところだろうが、メンバーを落とし過ぎると足元をすくわれる可能性もあるからだ。