こうした新世代の富裕層を、「富裕層2.0」と呼んでみましょう。
「富裕層1.0」も「富裕層2.0」も、意外に自由度が低い
「富裕層1.0」「富裕層2.0」といった彼らの中にも、海外投資や海外移住に興味を持っている人は少なくありません。やはり、日本の金融商品よりも利回りのよい商品が多いですし、海外移住することで圧倒的な節税が可能になりますから、当然だといえます。
しかし、意外にも「富裕層1.0」と「富裕層2.0」は、どちらも海外移住には向いていません。
まず、富裕層1.0ですが、不動産投資をしている方々は、収入源が完全に日本の土地に密着しているためか、日本から離れる考えの希薄な人が多い印象です。しかも、不動産投資をしている方の場合、不動産賃料で得られる収入は海外移住したからと言って、大きく節税することは困難です。
他方の富裕層2.0は、海外留学組や外資系企業で働いた経験のある人も多く、海外志向は強いのですが、海外移住には向いていません。というのも、ベンチャーキャピタルなど出資者との関係上、あるいは、多く雇っている従業員との関係上、自分が海外に移住することは難しいのです。
ビジネスモデルの固まった従来型の企業であれば、代表取締役としての仕事を番頭格に任せて自分は自由気ままということもできるでしょうが、急成長の求められるスタートアップではそうはいきません。
そもそも、こうした「キラキラ系スタートアップの経営者」は、出資者に首根っこを掴まれているので自分の報酬を増やすことも難しいし、会社の経費を自由につかうこともできません。表面的なキラキラの割に案外と金に不自由している人も多いのです。
会社員時代の収入の3倍&どこでも働ける‥フリーランスの強み
従来「フリーランスのメリット」といえば、「社外の人間を使うことで固定費を減らせる」などといった、会社目線で語られることばかりで、フリーランスは「立場が弱く、収入も少なく不安定な人」という見方をされがちでした。